遺言書で決められること
遺言書は「財産の処分方法」以外にも
法律的に決められることがあります。
1相続分の指定
1相続分の指定
どの相続人にどの割合の相続分を与えるかを指定できます。
2遺産分割方法の指定と禁止
2遺産分割方法の指定と禁止
財産の分け方について具体的に指定できます。
例:家は長男、預貯金は長女、車と株は次男など
3遺言によって財産を分与
3遺言によって財産を分与
相続人以外の人に財産を与えることができます。
4寄付
4寄付
法人や団体への寄付ができます。
5特別受益の持ち戻し免除
5特別受益の持ち戻し免除
相続人の誰かが被相続人から生前に多額の金銭をもらっていた場合など
通常は相続時、相続分からその金銭額を差し引いた分しか
相続できませんがそれを「なかったこと」にして、
本来の法定相続分で分割をすることです。
例) 相続人:長女、長男の2人 相続財産:3000万円 父の生前に長女に対する1500万円の贈与があった場合 |
特別受益の持ち戻しをした場合
相続分は
長女:3000万円+1500万円×1/2-1500万円=750万円
長男:3000万円+1500万円×1/2=2250万円
となるところ・・・
特別受益の持ち戻しの免除をした場合
遺言で特別受益の持ち戻し免除をすれば・・・
本来の相続分で相続することになります。
(長女 2分の1 1,500万円 長男 2分の1 1,500万円)
「遺言 私がなくなったら長男の特別受益の持ち戻し免除をする
令和○年●月●日 印鑑」(画像の遺言書イメージは簡略化したものです)
6相続人の廃除や取消し
6相続人の廃除や取消し
被相続人を虐待していた場合などに
相続人の地位を奪うために「廃除」の手続きが遺言でできます。
「廃除の取消」をすることも遺言でできます。
相続人の廃除 |
相続人から相続権を奪う方法です。
被相続人への虐待や不貞行為など
一定の「著しい非行」があったときに
家庭裁判所に申し立てることで排除が可能になります。
※排除がみとめられるためには条件があります。
7子の認知
7子の認知
遺言で、婚外子の認知をすることができます。
8後見人の指定
8後見人の指定
遺言者が亡くなったあと、
未成年の子供の相続人に親権者がいない場合は指定をすることができます。
亡くなった母が生前、遺言書で
離婚した夫を自分の子供の親権者に指定する場合などです
9遺言執行者の指定、指定の委託
9遺言執行者の指定、指定の委託
遺言書に書かれた内容を実現する
「遺言執行者」を指定することができます。
10祭祀継承者の指定
10祭祀継承者の指定
俗にいう「墓守」です。仏壇やお墓、家計譜などの祖先を
守るための財産を継承する人を指定することができます。
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