法 律 漫 画 「俺様の法人印!」 の 巻
会社の印鑑の種類
会社の印鑑の種類
実印、三文判、認印、銀行印・・・・
私たちは普段、用途に合わせて印鑑を使い分けておりますが、
会社でも同じように用途に合わせて様々な印鑑を使います。
会社で主に使われる印鑑
- 代表印(丸印)・・・会社の実印
- その名のとおり印影が丸い印鑑です。
会社の印鑑の中でも一番重要度が高い印鑑で
会社設立時には印鑑登録をする必要があります。
印面には「役職名」と「会社名」が彫刻されております。
契約書や公的機関へ提出する重要書類に使用されます。
- 社印(角印)・・・会社の認印 その1
- 印影が四角い印鑑です。
印面には社名が彫刻されていることから
「社印」とも言われております。
請求書や領収書、などに使用されます。
丸印と違い印鑑登録の必要はありません。
- 認印・・・会社の認印 その2
- 実印までは不要だが、
会社としての印鑑を求められる時に使用されます。
印影は丸く、「役職名」と「社名」が彫刻されております。
- 銀行印
- 会社名義の口座開設時に届け出る印鑑です。
小切手や手形を振り出すときにも使います。
印影は丸く、「銀行之印」と「社名」が彫刻されております。
代表印を銀行印として使う会社もありますが
紛失や盗難のリスク回避のために銀行印を作るのが一般的です。
- ゴム印・住所印
- 会社名と住所をセットで彫ったものを住所印といいます。
手書きの手間を避ける場合によく使われます。
上記のほか、割印(複数の文書の関連性を示す印鑑)
を作成する会社もあります。
代表(丸印)を登録する上での注意点
代表(丸印)を登録する上での注意点
代表印は会社の設立登記の際に法務局に印鑑登録が必要です。
その場合の注意点は
①サイズ ②書体 ③素材 |
があげられます。
① サイズ
会社の代表印のサイズは
「1センチ以上3センチ未満」
でなければいけないとされております。(商業登記規則9条3項)
大体一般的には
直系18センチくらいの代表印が多いとされております。
素朴な疑問①~なんで法人印って大きいの?~ |
個人の印鑑よりも会社の印鑑の方がサイズが大きいですが、
これは単に彫刻する情報の多さの違いです。
個人の印鑑は「氏名」しか入りませんが
会社の印鑑はプラス「会社名」「役職名」が追加されるためです。
素朴な疑問②~なんでサイズが法人印の種類ごとに違うの?~ |
印鑑のサイズは大きい順に
社印(角印)→代表印(丸印)→銀行印
21-24センチ 18センチ 16.5センチ となりますが、
※あくまでも一般的とされる大きさ
印鑑の見分けをつきやすくするため
に大きさをあえて変えて使われます。
②書体
法律上、特段規定はないものの、
一般的には偽造や悪用がしずらい
「読みにくくて複雑な書体」が選ばれます。
・篆書体(てんしょたい) ・吉相体(きっそうたい) ・古印体(こいんたい) |
など。
一番読みにくいのが吉相体で
一番読みやすいのが古印体ですが
あまり読みにくいと取引先が判別に困るなどのデメリットがあり
読みやすすぎると偽造悪用の防止の観点からは弱くなるので
或る程度読みやすく或る程度複雑な字体の
篆書体を使う企業が多いようです。
③素材
素材に厳格なきまりがあるわけではありませんが
長く使用するものなので耐久性の高いチタンや黒水牛
が選ばれることが多いです。
消しゴムハンコの法人印は問題ないのか?
消しゴムハンコの法人印は問題ないのか?
法人印は「照合に適するものでなければいけない」
と規定されております。(商業登記規則第9条)
したがってシャチハタやゴム印などは
・時が経つにつれ印面の変形する可能性がある
・捺印時に力の入れ具合で変形し印影にバラつきがおこる
可能性がある
点から、残念ですが代表印として登録することはできません。
「マレーシアの最高級天然ラバーを使った
消しゴムなのに・・・」
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